海のキャンパス、海洋調査研修船「望星丸」

2018年1月31日掲載

海洋の平和的利用をめざし教育・研究から国際・社会活動まで幅広く

本学園は私学では唯一海洋の調査・研修のための大型船舶を所有しています。その東海大学海洋調査研修船「望星丸」(国際総トン数2,174トン)は、学園の建学50周年記念事業の一環として建造され、1993年に就航しました。本学園は、1962年海洋学部を開設すると、海洋研究に調査船は不可欠として初代海洋調査船「東海大学丸」(191トン)を就航させました。その後1968年に学園初の建造船となる「東海大学丸二世」(702トン)、1971年「望星丸」(1,103トン)、1978年「望星丸二世」(1,218トン)を所有し、こうした30年にも及ぶ実績の上に建造されたのが現在の望星丸です。

望星丸は、旅客船として遠洋国際航海の資格をもち、海洋の探査・採集・分析、情報処理の全過程を洋上で統合する高度な機能を持つインテリジェントシップです。海洋の教育・研究のみならず学園の国際活動、海洋教育の普及など社会教育の場としても活躍し、まさに海のキャンパスとしての役割を果たしています。海洋の平和的利用を掲げる海洋学部は、望星丸による海洋資源の探査をはじめ、海洋や船舶への理解を深めるため学生の航海実習、海洋実習などに活用しています。さらに、本学園では船上生活を通じて豊かな人間性を培うため、学園の大学・短大の学生を対象に望星丸による海外研修航海を実施しています。

望星丸は国際旅客船と研修船としての資格、機能をもつだけに船上での国際シンポジウムの開催など国際交流活動にも幅広く活躍しています。1996年には127日間にわたる世界一周研修航海を実施、世界13か国に寄港し、研修学生は多様な国の人々との交流を通じて相互理解を深めました。また、毎年、国内の寄港地では一般公開を実施し、広く海洋思想の普及に努めるなど、学園の社会教育にも貢献しています。

1962年海洋学部開設の都市に就航した東海大学丸(191トン)
望星丸の進水式(1993年)
世界一周研修航海でデンマークに寄港した望星丸(1996年)
付属静岡翔洋小学校の生徒を対象とした洋上教室