“科学する体育”を掲げて体育学部開設

2018年2月20日掲載

スポーツ・武道の国際化や健康福祉社会を担うリーダー育成

本学園は1967年体育学部を開設、2017年に開設50周年を迎えました。今日、スポーツ・健康系の学部・学科を持つ大学は多くありますが、1960年代、体育専門大学を除き総合大学で体育学部を持つ大学は少なく、学校体育の指導者の育成に重点が置かれていました。こうした中で、東海大学では創立者松前重義が掲げた「若き日に汝の体躯を養え」という教育の指針を具現化するため、総合大学の特色を生かし、科学する体育を掲げて体育学部を開設しました。時代は高度成長期にあり、人々の健康増進、職場における健康管理などに関心が高まっていました。こうした中で体育学部は、生活に溶け込んだ体育を柱として、健康医学や科学的理論に基づいた体育、トレーニングの導入など体育・スポーツを通じて健康な社会の創造に広く貢献できる人材の育成を目指しました。

まず体育学科を設置、その後1968年武道学科、1971年社会体育学科を開設しました。武道学科は、柔道、剣道など武道を通して日本の伝統文化への理解を深め、異文化交流を促進していける人材育成を進め、社会体育学科は地域や企業においてスポーツ・体育を通じて人々の健康管理や健康福祉社会の実現に貢献できる人材育成を手がけ、いずれもわが国初となる学科でした。

このように体育学部は、今日のスポーツ・武道の国際化や健康福祉社会に先駆けるものとなりました。こうした実績の上に、2004年には社会体育学科を生涯スポーツ学科に名称変更、競技スポーツ学科とスポーツ・レジャーマネジメント学科を新設し、体育学科、武道学科と併せて5学科となりました。スポーツ・レジャーマネジメント学科はわが国初の学科で、スポーツとレジャーの広領域でマネジメント能力を発揮できる人材を育成します。特に今後予測される技術革新の中で、増大する自由時間を活用するための環境整備は、人類と文明の重要テーマと位置づけ、スポーツ&レジャー研究の領域からこの大テーマに取り組むことを目指しています。

武道学科が独自に開発した柔道人形を使った実験(1970年代)
体育学科のバイオメカニクスの実験
生涯スポーツ学科の演習
体育学部開設50周年を記念した講演会・座談会