初等中等教育機関

文部科学省【教育改革推進モデル事業】

平成19年度 付属本田記念幼稚園

学校法人東海大学では、幼稚園から大学院までの各教育機関で知的財産教育を推進しており、4つある付属幼稚園も「東海大学知的財産権研究プロジェクト」(TIP)に加わって様々な保育手法を研究・試行してきた。平成17年度には付属自由ケ丘幼稚園が知的財産教育でこの文科省教育改革推進モデル事業に採択されており、今回の付属本田記念幼稚園の採択では、幼稚園での知的財産教育についてさらなる発展と深化をめざした。具体的には「TIP WEEKS」と名付けた実践教育週間を設け、サイエンスやリサイクルなど様々なテーマで創造性教育を行った。またその期間中にフィンランドのバーサ市から教育関係者を招き、国際シンポジウムやパネルディスカッション、公開保育などを開催した。学園内で開催された研究会に全教員が参加、さらに2008年1月には教員2人がフィンランドにて研修を受けるなど、教員の意識向上に取り組んだ。

文部科学省【学力拠点形成事業(高等学校)「確かな学力育成のための実践研究事業」推進】

平成18年度 付属第五高等学校(福岡県で私学として唯一の指定校)

「夢を育み、学習意欲を高める指導―自主的に学ぶ生徒を育てる―」を主題に、2006年度から2008年度の三ヶ年にわたる学力向上の研究に着手した。1年生から「夢を育む」進路指導を計画的に進めると共に、授業改革を推進し、「分かりやすく、学力をつける」学習指導を創り出し、自主的に学ぶ生徒を育てようとする取り組みである。
2006(平成18年度)は第一段階として、「自己を見つめる」をテーマに、生徒が自己を見つめながら将来の夢を見いだし学校生活を円滑にスタートできるよう学力向上委員会・学習相談室を設置、朝読書の実施、学園オリンピック参加の推奨など様々な学びへのチャレンジ、公開授業による授業研修会の開催、山下泰裕氏他学園内外で活躍する講演者による生徒の夢を育む取り組み「東海大五“夢”講演会」の開催などを実施した。
2年次は「目標を定め、自己を高める」段階、3年次は「将来の夢を実現させるための集大成」段階と捉え、生徒が100%自らの目標を達成できることを目指した取り組みを行う。

文部科学省【教育改革推進モデル事業】

平成17年度 付属仰星高等学校

高校1年生を対象に本学園の建学の精神を基調とした「高校現代文明論」の授業の中で、従来の高大連携にはなかった新たな教育実践という位置づけで「高校現代文明論研修の旅」を実施した。具体的には東海大学の全学部学科約100箇所の研究室の協力を得て、大学から与えられた事前学習レポートを作成し、実験・実習・ゼミ体験を研究室で行う研修旅行を実施した。その後、研究室体験に基づく事後学習レポート作成の授業などを展開し、大学の研究がどのような形で社会に還元されているかを学び、建学の理念である「現代に生きる人間としていま、何をすべきか」を自ら考えて実行できる学力の養成に取り組んだ。

文部科学省【教育改革推進モデル事業】

平成17年度 付属自由ケ丘幼稚園

フィンランドのバーサ市が行っている教育をモデルとした知的財産教育に取り組んだ。幼稚園教育は元来、創造性教育を中心としたものであり、知的財産教育も日々の実践が重要なことから教員の意識改革を目的に7回の研修を行った。また学園のスケールメリットを生かし、大学や付属諸学校と連携して講演会を開催した。日常の取り組みについては年間の教育活動計画を作成し、3歳児クラスでは新聞紙から紙粘土を作って発見や創造の喜びを身につける活動などを行い、4歳児クラスでは身近なものを使ったオリジナルの楽器作り、5歳児クラスではオリジナルソングの創作などを行って、創造物が一人ひとりの財産であることを理解できるように促した。2006年3月には集大成としてバーサ市の教育関係者を招いて公開シンポジウムを行った。

文化庁著作権教育【著作権教育研究協力校】

平成17~18年度 付属第五高等学校

「著作権の尊重と創造を目指すヒューマニズムに満ちた生徒の育成」を主題に、著作権教育の研究・試行を展開した。具体的には、ア)著作物を創造する力を育む、イ)著作物が社会を豊かにすることを学ぶ、ウ)著作物の創造者を尊敬する態度を育む、を目標として掲げ、文化の創造者・後継者としてのマインドを育てることを目指す取り組みである。
2006年度は、著作権に関する事例を入れ産業財産権との比較を行い、著作物の創造と権利尊重部分を組入れた特別授業を各学年で開催、各教科やコンピュータ実習の中での知的財産教育・体育祭・文化祭などの諸活動内での著作権に対する学習、公開授業の実施などに取り組んだ。

科学技術振興機構【サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)指定校採択による授業推進】

平成17~18年度 付属第五高等学校

「郷土の自然を知ろう―大地編―」

福岡教育大学から講師を招聘し、理数科生徒を主対象に三回の学習講座を開講した。学校周辺の地形を知ることから始め、スケールを拡大して陸上と海底の地形の相違点を考察した。また、地盤調査法を学び、学校周辺の地下の様子を探った。

文部科学省【Super English Language High School(SELHi)指定校による授業推進】

平成17~19年度 付属翔洋高等学校

2005年度に引き続き「プロジェクト学習」をテーマに、日常的な体験の中で英語コミュニケーション能力を育成する学習方法の研究開発に取り組んだ。
2006年度は、プロジェクト学習の教育モデルを基礎とした授業設計およびシラバスの開発に取り組み、1・2年生全員を対象として効果的な授業実践を展開した。通常の授業はもとより、頻繁に行われる公開授業や研究発表会、東海大学教育開発研究所との共同研究など一連の取り組みを通し、英語科教員の教科指導力をはじめ教科全体の組織的な機能も向上した。
さらに、生徒の英語に対する興味・関心も高まり、英語アレルギーは確実に減少し、英検など資格試験への挑戦や外国人とのコミュニケーションなどにも積極的な姿勢が生まれてきており、着実に成果を上げている。 また、地域に対しても中学校・高等学校の教科研究会や公立中学校への出前授業などを通し、その成果が浸透し始め反響も次第に拡がっている。
文部科学省からの期待と評価も高く、今後も課題を明確にしながらSELHi指定校としての責務を全うしていく。

文部科学省【スーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)指定校による授業推進】

平成16~22年度 付属高輪台高等学校

2004年度指定校の採択を受け、理科・数学教育に重点を置いたリベラルサイエンス授業の展開による教育を推進した。
指定最終年度である2006年度は、「創造性や独創性、倫理観の育成」を課題に、大学・研究機関などの研究者の指導のもと、講義、実験、体験学習などを中心に、「独創性と創造性」、「課題発見の能力」、「問題解決の能力」を養うプログラムや、文理融合科目として、全ての教科の教員がかかわって実施する「科学倫理」を開講した。また、新規5年指定の採択を目指し、3年間のまとめと評価・分析、および5年間の計画立案をおこなった。なお、2007年度から2011年度までの5ヶ年について継続採択されたので、引き続き事業を展開していく。

科学技術振興機構【サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)指定校採択による授業推進】

平成16、18~19年度 付属望洋高等学校

  1. 1.「私たちの健康を支える医薬品と医療技術について」

    「健康」をテーマに、医薬品の安全性や医療技術進歩に伴う健康と医療技術についての一端を学習し、薬物乱用の危険性・医療技術の安全性(放射線を利用した医療)を含めた生命倫理や命の大切さに結びつけ,健康に対する認識を高めさせ,医薬品と医療技術にどのように関わるべきかを学習した。

  2. 2.「最先端の宇宙ロケット技術を学ぼう」

    「宇宙~最先端の宇宙技術~」をテーマに,万有引力や物理法則の基礎法則を学習し,簡易電子センサー(キット製作)これを用いてパソコンによるデータ解析実習を行った。東京大学では,衛星受信施設の見学により小型人工衛星の電波を受信・衛星の動きを観察・風洞実験施設で揚力に関する実験を行った。技術が進歩する中で、先端科学技術との融合を目指した授業展開に取り組んだ。

科学技術振興機構【サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(SPP)指定校採択による授業推進】

平成15~20年度 付属第三高等学校(4年連続採択)

「生活廃棄物のリサイクルから環境にやさしい社会のあり方を調べる」

2003(平成15)年度にSPP事業の採択を受けて以来、身近にある自然豊かな信州の環境を題材に自然科学に対する興味・関心を深める継続的な取り組みで、本校独自の「環境プロジェクト」とリンクして推進している。
2006(平成18)年度は、「生ゴミ」・「生活排水」をテーマに、土中微生物・菌類の力を利用した「活性汚泥法」を取り入れた諏訪湖流域下水道「クリーンレイク諏訪」などの原理や構造について、講義・施設見学を実施し、実際に学校の食堂から出る生ゴミを使用した1カ月間の実験を行うことで、人間の生活が周囲の自然に与える影響の大きさについて学習し、一人ひとりがどのように環境に配慮していかなければならないかを考察した。

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