南阿蘇の夜空焦がす追悼と希望の灯火 学生と村民が繋ぐ「灯物語」 ~キャンパス移転後も続く"絆" 震災の記憶を次世代へ継承~

2025年12月04日

 東海大学[熊本キャンパス]のToCoチャレ コトつくりプロジェクト「阿蘇MIRAI広場」では、126日(土)1600から、熊本県南阿蘇村の旧長陽西部小学校グラウンドにおいて三角灯篭点灯イベント「灯(あかり)物語~繁~」を開催いたします。

灯.jpg  本イベントは、熊本地震で甚大な被害を受けた南阿蘇村への追悼と復興支援を目的に始まりました。かつて学生村と呼ばれた同村黒川地区には多くの学生が住民と共に暮らしていましたが、キャンパスの被災・移転やコロナ禍などを経て、地域との関係の希薄化が懸念されていました。そうした中、「せっかくのつながりを絶やしたくない」「東海大学が南阿蘇で活動していた証をつないでいきたい」との思いから、学生団体「阿蘇の灯」が組織され、三角灯篭に祈りを込める追悼イベント「灯物語」を中心に交流が続けられてきました。同学生団体は昨年度の活動をもって解散しましたが、その志を引き継ぎ、今年度から「阿蘇MIRAI広場」による新たな体制で本企画を実施する運びとなりました。

 当日、会場には来場者からのメッセージや祈りが書き入れられた紙製の手作り「三角灯篭」が並べられ一斉に点灯されます。一つひとつの柔らかな灯りが、震災の記憶、復興への願い、そして未来への希望を象徴し、初冬の会場全体を温かな光で包み込みます。また、地元の協力により、のっぺ汁や高菜ご飯、ヤマメの塩焼きといった食事も販売され、訪れる人々の心と体を温めます。こうした活動を通じて、震災の教訓を風化させず、学生と地域住民が世代を超えて交流し、互いの絆を再確認する場となることを願っています。

 本学では、総合学園としてのさまざまなリソースを活用し、集いと交流をとおして教育・研究の成果を社会に還元することで、よりよい地域社会づくりに貢献したいと考えています。今回の取り組みもそうした本学の考えを体現するものです。

 

■実施概要

日時

2025年12月6日(土)16:00~19:00

会場

旧長陽西部小学校グラウンド(熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽4964)

主催

東海大学キャンパスライフセンター ToCoチャレ コトつくりプロジェクト「阿蘇MIRAI広場」

協力

黒川やまめ会・すがるの里、熊本地震震災ミュージアム「KIOKU」、南阿蘇村内小・中学生、東海大学阿蘇は箱舟プロジェクト、結奏yuuna南阿蘇、黒川地区の皆さま

 

■当日スケジュール

時間

内容

16:00

オープン

16:30

「三角灯篭」点灯開始

19:00

「三角灯篭」消灯(終了予定)

 

Tokai Co-creation ChallengeToCoチャレ)

 多様な学生・教職員・専門分野のそろう東海大学ならではの共創への挑戦を通じ、学生の「やってみたい」を支援する教育プログラムで、2025年度から開始しました。採択されたプロジェクトに必要な資金・活動場所の提供のほか、各種研修・アドバイスなどで支援します。「コトつくりプロジェクト」「モノつくりプロジェクト」「大学つくりプロジェクト」「自分つくりプロジェクト」があり、現在、計29団体が活動しています。

 

ToCoチャレ コトつくりプロジェクト「阿蘇MIRAI広場」

 2016年に発生した熊本地震で被災した南阿蘇村黒川地区を中心に地域振興活動に取り組む学生プロジェクトです。旧阿蘇キャンパス開設時から40年以上にわたって築いてきた南阿蘇村との交流が、熊本地震によって分断を余儀なくされました。さらに2020年から全国的に流行した新型コロナ感染症によって、対面での交流機会が減少してしまいました。「阿蘇MIRAI広場」は学生と南阿蘇村との交流を継続し、南阿蘇村の魅力を全国に発信しようと2022年に発足しました。主な活動としては、南阿蘇村での定期的な除草作業や地元住民の皆さんとの交流イベントなどを行っています。

 

<本件に関するお問い合わせ>

九州カレッジオフィス 企画調整担当 臼井(うすい)

TEL 096-386-1141(代表)

 

 

一覧へ戻る