加齢臭など体臭を改善する梅の効用ついて群馬県高崎市と共同研究を開始 ~生産量が減る「東日本一」の梅産地 新たな梅の振興策で生産者の収益改善に貢献~

2021年09月13日

 東海大学[湘南キャンパス]では、群馬県高崎市からの委託を受け、同市の名産品である梅の体臭改善効果に関する共同研究を開始いたします。

 群馬県高崎市は、和歌山県に次ぐ梅の産地であるものの、近年は生産者の高齢化や担い手不足などにより生産量が減少傾向にあります。こうした状況を打開するには、新たな梅の振興策を実施し、梅農家の収益向上を図ることが不可欠です。そこで同市が着目したのが、梅が持つ効能・有用性、特に加齢臭など体臭の改善効果でした。その効果を実証するにあたり、皮膚ガス(体臭)※研究において多数の実績がある本学理学部化学科教授 関根嘉香(せきね よしか)のもとに同市から研究依頼があったことから、このたびの共同研究が実現しました。

 ※皮膚ガス:ヒト皮膚から放散する微量な生体ガス(皮膚ガス)。皮膚ガスの種類には、血液の中を流れている成分が揮発して出てくる「血液由来」、皮膚内部の汗腺や脂腺から生じる「皮膚腺由来」、皮膚の表面から生じる「表面反応由来」がある。今回の研究の調査対象である加齢臭は、「表面反応由来」の皮膚ガス。

 2021年度は、研究の初期段階として、同市で生産された梅干しや梅のエキスなどに含まれる成分の分析を行います。その上で2022年度は、梅やその加工品による体臭改善の効用を、治験などをとおして、科学的に明らかにしていく予定です。

本学では、総合学園としてのリソースを活用し、集いと交流をとおして教育・研究の成果を広く社会に還元し、よりよい社会づくりに貢献したいと考えています。今回の共同研究も、本学の考え方を体現するものです。

■本件に関するお問い合わせ
東海大学 広報担当 喜友名・佐藤・水谷
TEL. 0463-58-1211(代表)
E-mail:pr@tsc.u-tokai.ac.jp

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