海洋学部 李銀姫准教授が日本沿岸域学会の「出版・文化賞」を受賞~国内小規模漁業を初めて体系的に捉え、国際社会に示す著書を出版~

2021年07月28日

▲今回受賞した著書表紙
 東海大学[清水キャンパス]海洋学部環境社会学科の李銀姫准教授、ならびに一般財団法人漁港漁場漁村総合研究所の浪川珠乃上級研究員による共編著『In the Era of Big Change : Essays About Japanese Small-Scale Fisheries』が7月27日(火)、日本沿岸域学会の「出版・文化賞」を受賞しました。

 日本沿岸域学会は、1988年1月に「日本沿岸域会議」として設立され、1995年5月に現在の名称に改称されました。沿岸域にかかわるあらゆる問題を総合的に議論できる自然科学、社会科学、人文科学の各分野が融合した学際的な学会です。

 今回、同学会の「出版・文化賞」を受賞した本書では、産業構造の変化、地球規模での海洋の変化、制度・政策の変化といった「大」きな変化の時代に生きる日本の家族経営を中心とした「小」規模漁業の持続可能性に焦点を当て、その役割と意義について考察しています。日本の漁業者の8割は沿岸漁業者で、その9割が家族経営となっており、日本沿岸の津々浦々において小規模漁業が営まれています。このような日本の小規模漁業を体系的に捉えた初めての研究成果であり、企業的漁業や大規模漁業に比べて国際的な認知度が低い日本の小規模漁業を国際社会に向けて紹介していることが評価されました。

 本学では、総合大学としてのリソースを活用し、教育・研究の成果を学園の内外に広く還元することで、より良い地域社会・国際社会づくりに寄与していきたいと考えています。今回の研究も、そうした本学の考えを具現化するものです。

■受賞概要
書籍名:In the Era of Big Change : Essays About Japanese Small-Scale Fisheries
受賞名:日本沿岸域学会「出版・文化賞」
受賞者:東海大学海洋学部環境社会学科 准教授 李銀姫(博士〈海洋科学〉)
一般財団法人漁港漁場漁村総合研究所 上級研究員 浪川珠乃氏
表彰式:オンライン表彰式 7月27日(火)18:00~

■本件に関するお問い合わせ
東海大学スルガベイカレッジ静岡オフィス
企画・広報担当:山本、柴田、逆井
TEL.054-337-0144

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