「国内初、再生医療による腰痛症治療の治験開始」について~傷んだ椎間板の修復・再生を目指す根治的治療法の開発。医療経済の改善にも効果~

2019年04月16日

 東海大学医学部付属病院では、4月18日(木)16:00より、東海大学校友会館「阿蘇の間」において、「国内初、再生医療による腰痛症治療の治験開始」に関する記者説明会を開催いたします。

 厚生労働省研究班の調査によると、日本人のおよそ4人に1人に相当する2800万人もの人々が腰痛に苦しんでいると推定されています。中でも腰痛症の主な原因である椎間板障害は、脊椎のさまざまな疾患を引き起こします。また、その診療にかかる国の医療費は年間1,700億円超とされ、医療経済に与える影響は極めて大きいと言えます。しかし、現状の椎間板障害治療はいずれも根本的な予防や椎間板の修復・再生を促すものではありません。このため、傷み始めた椎間板を早期に発見し生物学的に修復・再生する手法として、細胞治療の研究が注目されてきました。

本学医学部外科学系整形外科学・再生医学センター・総合医学研究所 准教授の酒井大輔を中心とする研究グループは、椎間板変性症に対する細胞移植治療を実用化すべく基礎研究を重ねた上で、これまでに日本初の自家細胞を用いた臨床研究を実施(2015年)。また、明らかになっていなかった椎間板髄核幹/前駆細胞のマーカーを同定し、椎間板の加齢と変性には前駆細胞の消耗が関わっていることを世界で初めて示しました(2012年)。

こうした実績のもと行われる今回の治験は、米国ディスクジェニックス社が開発中の細胞治療製品「IDCT-001」を用いた、腰椎椎間板変性症を原因とした腰痛疾患者を対象に、臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験および継続観察試験を行うものです。なお、腰痛症に対する細胞治療製品を用いた再生医療の治験は、日本初の試みとなります。

■開催概要
日時  :2019年4月18日(木)16:00~17:00(報道受付15:30~)
会場  :東海大学校友会館 阿蘇の間(東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル35階)
出席  :者東海大学医学部付属病院 病院長 渡辺雅彦(医学部外科学系整形外科学教授)
     東海大学医学部外科学系整形外科学 准教授 酒井大輔
     ディスクジェニックス社CEO Flagg Flanagan氏
     株式会社IDファーマ 専務執行役員 臨床開発センター長 島崎竜太郎氏
アクセス:銀座線「虎ノ門駅」徒歩3分、千代田線・日比谷線・丸の内線「霞ヶ関駅」徒歩5分~8分、
     南北線 「溜池山王駅」徒歩5分、有楽町線「桜田門駅」徒歩6分

■本件に関するお問い合わせ
東海大学医学部付属病院伊勢原総務課 担当:深澤・中澤
TEL. 0463-93-1121 内線2012

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