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「自己細胞シートによる軟骨再生治療」が厚生労働省先進医療会議で「適」判定~変形性膝関節症の軟骨欠損に対する世界初の細胞シートを用いた関節軟骨の再生医療~
2019年01月16日
東海大学医学部付属病院(所在地:神奈川県伊勢原市下糟屋143、病院長:飯田 政弘〔いいだ まさひろ〕)では、1月10日(木)に厚生労働省で開催された先進医療合同会議(第71回先進医療会議、第80回先進医療技術審査部会)において、当病院が申請していた「自己細胞シートによる軟骨再生治療」(実施責任医師:佐藤正人)が先進医療Bとして「適」の判定を受けました。今後、再生医療等安全性確保法に則り、本学で実施する「特定認定再生医療等委員会」での審議・手続きを経た後、厚生労働省より正式に告示される予定です。
なお、今回「適」の判定を受けた先進医療は、変形性膝関節症で高位脛骨骨切り術が適応となる患者さんの軟骨欠損に対する、世界初の細胞シートを用いた再生医療となります。
<概要>
変形性膝関節症は、進行性かつ難治性の関節の変性疾患で、罹患率の高い疾病でありながら、根治的な治療法は開発されていませんでした。世界的な人口の高齢化とともに変形性膝関節症の患者さんはさらに増え続けることが懸念され、同疾患の根治的治療法の開発が急がれています。当病院では、修復困難と考えられてきた関節軟骨欠損に対して、温度応答性培養皿で作製した軟骨細胞シートによる関節軟骨修復再生効果を世界で初めて報告。2011年には厚生労働省の承認を得て、自己の細胞から作製した軟骨細胞シートを移植する臨床研究を開始しました。その結果、全例で安全性および臨床症状の改善と硝子軟骨による修復再生が確認でき、良好な治療効果を得ています。今般、当病院では、この研究成果をもとに、同省へ「先進医療B」の申請をしました。
■「自己細胞シートによる軟骨再生治療」とは
「自己細胞シートによる軟骨再生治療」は先進医療Bとして実施される臨床研究で、目的は変形性膝関節症の軟骨欠損に対する細胞シート移植の治療効果*1と安全性*2を調べることにあります。具体的には、高位脛骨骨切り術と合わせて、自己細胞シートの移植を行うことで、変形性膝関節症の軟骨欠損を治療します。年齢や軟骨欠損の程度など、各種の条件はありますが、主として高位脛骨骨切り術が適応となる患者さんが研究対象となります。
*1 痛みの緩和、関節機能がよくなる、軟骨欠損が膝関節本来の軟骨である「硝子軟骨」で修復されているかなど
*2副作用が出るか、副作用の程度が重いかなど
■治療の流れ
①関節鏡検査(検査入院)と関節組織の採取
最初に、関節鏡検査を行って軟骨欠損の程度などを確認します。適応と判断されたら、関節組織(軟骨組織と滑膜組織)を採取します。
採取された組織は、株式会社セルシード社の細胞培養センターへ運ばれて軟骨細胞シートが作られます。
②軟骨細胞シートの移植
高位脛骨骨切り術の手術時に、軟骨欠損部に軟骨細胞シートを移植します。
③入院期間とリハビリ
入院期間は約1カ月。これは、高位脛骨骨切り術の手術を受ける場合と同程度の期間です。手術後のリハビリや安静度もほぼ同じです。
■参加人数と期間
参加人数:20名
参加期間:軟骨細胞シートの移植手術を受けてから定期的に5年以上経過観察します。
■治療にかかる費用
【健康保険の適用】通常の治療と共通する部分となる診察、検査、投薬、入院料等
【健康保険外診療】自己細胞シートの作製と移植:先進医療に係る費用約400万円(税別)
■本件に関するお問い合わせ
東海大学医学部付属病院 整形外科 佐藤正人
TEL.0463-93-1121(代表)内線2320
なお、今回「適」の判定を受けた先進医療は、変形性膝関節症で高位脛骨骨切り術が適応となる患者さんの軟骨欠損に対する、世界初の細胞シートを用いた再生医療となります。
<概要>
変形性膝関節症は、進行性かつ難治性の関節の変性疾患で、罹患率の高い疾病でありながら、根治的な治療法は開発されていませんでした。世界的な人口の高齢化とともに変形性膝関節症の患者さんはさらに増え続けることが懸念され、同疾患の根治的治療法の開発が急がれています。当病院では、修復困難と考えられてきた関節軟骨欠損に対して、温度応答性培養皿で作製した軟骨細胞シートによる関節軟骨修復再生効果を世界で初めて報告。2011年には厚生労働省の承認を得て、自己の細胞から作製した軟骨細胞シートを移植する臨床研究を開始しました。その結果、全例で安全性および臨床症状の改善と硝子軟骨による修復再生が確認でき、良好な治療効果を得ています。今般、当病院では、この研究成果をもとに、同省へ「先進医療B」の申請をしました。
■「自己細胞シートによる軟骨再生治療」とは
「自己細胞シートによる軟骨再生治療」は先進医療Bとして実施される臨床研究で、目的は変形性膝関節症の軟骨欠損に対する細胞シート移植の治療効果*1と安全性*2を調べることにあります。具体的には、高位脛骨骨切り術と合わせて、自己細胞シートの移植を行うことで、変形性膝関節症の軟骨欠損を治療します。年齢や軟骨欠損の程度など、各種の条件はありますが、主として高位脛骨骨切り術が適応となる患者さんが研究対象となります。
*1 痛みの緩和、関節機能がよくなる、軟骨欠損が膝関節本来の軟骨である「硝子軟骨」で修復されているかなど
*2副作用が出るか、副作用の程度が重いかなど
■治療の流れ
①関節鏡検査(検査入院)と関節組織の採取
最初に、関節鏡検査を行って軟骨欠損の程度などを確認します。適応と判断されたら、関節組織(軟骨組織と滑膜組織)を採取します。
採取された組織は、株式会社セルシード社の細胞培養センターへ運ばれて軟骨細胞シートが作られます。
②軟骨細胞シートの移植
高位脛骨骨切り術の手術時に、軟骨欠損部に軟骨細胞シートを移植します。
③入院期間とリハビリ
入院期間は約1カ月。これは、高位脛骨骨切り術の手術を受ける場合と同程度の期間です。手術後のリハビリや安静度もほぼ同じです。
■参加人数と期間
参加人数:20名
参加期間:軟骨細胞シートの移植手術を受けてから定期的に5年以上経過観察します。
■治療にかかる費用
【健康保険の適用】通常の治療と共通する部分となる診察、検査、投薬、入院料等
【健康保険外診療】自己細胞シートの作製と移植:先進医療に係る費用約400万円(税別)
■本件に関するお問い合わせ
東海大学医学部付属病院 整形外科 佐藤正人
TEL.0463-93-1121(代表)内線2320