東海大学卒業生の渡邊守成さんが国際体操連盟会長に選ばれました

2016年10月21日

第9代国際体操連盟(FIG)会長に選出された渡邊守成氏

10月19日に東京都内で開かれた国際体操連盟(FIG)の総会で会長選が行われ、東海大学卒業生の渡邊守成さん(1983年度体育学部卒)が第9代会長に選ばれました。FIGの会長にアジア人が就任するのは初めてで、五輪実施競技の国際連盟で日本人が会長につくのは1979年から87年まで国際柔道連盟会長を務めた学園の創立者・松前重義博士らに続いて4人目。任期は来年1月1日から4年間です。

渡邊さんは本学の体操競技部に在籍し、1964年の東京五輪団体総合金メダリストで大学の恩師である三栗崇氏に勧められ、在学中に交換留学制度を利用してブルガリア国立体育大学に2年間留学しました。体操のナショナルチームでコーチを務めるなかで世界トップレベルの新体操と出会い、魅力を知ると、帰国後は小売大手各社に新体操教室の構想をプレゼンテーションし、ジャスコ(現・イオン)に入社。新体操教室の事業展開に携わり、現在はイオンリテールでスポーツ&レジャー事業本部長を務めています。日本体操協会では二木英徳会長とともに強化体制の刷新を進めるなど、体操ニッポン復活に大きく貢献。2013年からはFIGの理事も務めてきました。

会長立候補を決めた2年前から、FIG加盟142カ国中102カ国を回り、アフリカや中南米など普及が遅れる地域の声に耳をかたむけてきました。中古の器具を寄贈し、コーチ派遣の要望に応じたほか、強化体制が整わないベトナムやチュニジアなどの合宿を日本で受け入れるなど、各大陸連盟の現状に合わせて支援してきました。今回の会長選では、欧州体操連合のジョルジュ・グルゼク会長を100票対19票の大差で破り、就任を決めています。

1979~1987年に国際柔道連盟会長を務めた松前重義博士

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