NASA/NOAAが運用する地球観測衛星からの画像データを可視化 オホーツク海上で月明かりに照らされた流氷の画像を公開・提供中

2019年02月13日

2019年1月23日0時57分撮影(赤丸枠内:海氷)NPP衛星搭載VIIRSセンサ夜間画像(画像受信・処理:東海大学宇宙情報センター)
 東海大学情報技術センター(略称:TRIC)および本学宇宙情報センター(略称:TSIC)では、アメリカ航空宇宙局(NASA)とアメリカ海洋大気局(NOAA)が運用する地球観測衛星Suomi NPP(Suomi National Polar-orbiting Partnership)、およびJPSS-1(Joint Polar Satellite System-1)からの観測データを直接受信したのち補正処理を加えることで可視化した、夜間のオホーツク海上で月明かりに照らされる海氷(流氷)の画像を公開・提供しています。
 なお、次回の満月は2月20日(水)となり、この日が近づくに連れて海氷(流氷)が画像上で明るく見えるようになります。

TRIC/TSICではこれまで、NASAが運用する地球観測衛星TERRA/AQUAに搭載されたMODIS(可視・赤外域の放射計)センサが観測するオホーツク海周辺の観測データを、TSICと本学湘南キャンパス19号館屋上にそれぞれ設置した計2台のパラボラアンテナで受信し、幾何補正・カラー合成処理を加えて作成した画像をホームページ上で公開してきました(※)。さらに、2011年に打ち上げられたSuomi NPP、および2017年打ち上げのJPSS-1には、夜間の光を捉えることができる高感度光学センサ(VIRS)が搭載され、現在ではこれらの観測データを同アンテナで直接受信し補正処理を加えることで、夜間の街の照明や漁船の光だけでなく、月明かりに照らされた雲や海氷の様子がわかる画像も提供できるようになっています。これにより、報道関係の皆さまにも早朝に、冬の風物詩とも言えるオホーツク海の流氷の位置を確認していただくことが可能になりました。
本学では、総合学園としてのさまざまなリソースを活用し、教育・研究の成果を広く社会に還元することで、よりよい社会づくりに貢献したいと考えています。TRIC/TSICによる取り組みも、そうした本学の考えを体現するものです。

(※)本学情報技術センター・宇宙情報センターが公開してきた画像は、海上保安庁第一管区海上保安本部が運営する海氷情報センターの海氷速報図の作成にも利用されています。2017年には、冬季北海道沿岸の流氷による海難を防止するための活動への長年の貢献が評価され、海上保安庁長官表彰を受賞しました。

■本件に関するお問い合わせ
東海大学情報技術センター 担当:長
TEL. 03-3441-1171(代表)

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