東海大学［熊本キャンパス］文理融合学部地域社会学科教授の前田芳男ゼミで猫たちのQOL（Quality of Life：生活の質）向上を目指し、猫ファーストを合言葉に活動する学生グループ「ねこだんご」は、猫の島として注目される熊本・上天草の離島「湯島」において、一般の方を対象とした“推し猫”探しのミニツアーと「猫島サミット（仮称）」の開催に向けた検討会議を実施いたします。

ミニツアーでは、計20人（予定）の参加者が5班に分かれて島内を歩きながら、本学文理融合学部人間情報工学科の村上祐治ゼミが開発したスマートフォン用のアプリを使って推し猫を探し、発見した時点で写真に収めます。また、撮影した写真を各班が持ち寄り、開発した専用ソフトで地図上にマッピングして分布状態を可視化します。完成した画像データは「思い出のマップ」として参加者の皆さんが持ち帰ることもできます。

さらに今回は、11月12日（日）に開催予定の「猫島サミット（仮称）」に向けた検討会議を行います。同イベントは、全国の猫島をオンラインでつなぎ、猫の暮らしや健康、安全、猫と住民の関係を守ることを最優先する猫観光のあり方、そして人口減少の著しい多くの猫島の将来を考えるもので、「ねこだんご」のメンバーが企画・運営を行います。この日の検討会議では、イベントの詳細や役割分担、具体的な討議内容などについて話し合います。

本学では、総合学園としてのさまざまなリソースを活用し、集いと交流をとおして教育・研究の成果を社会に還元することで、よりよい地域社会づくりに貢献したいと考えています。今回の取り組みもそうした本学の考え方を体現するものです。

＜「ねこだんご」について＞
人口約250人に対して猫約250匹がのんびりと暮らす湯島では、猫たちが観光面で重要な役割を果たしています。その一方で、「猫との触れ合いを求めてやってくる観光客が増加し、各々に餌を与えていることが、猫たちの健康問題を引き起こしているのではないか」「観光客との過度の触れ合いは、猫にはストレスになっているのではないか」――。本プロジェクトの発足はメンバーのそんな気づきがきっかけで、2022年に始まりました。島の子どもたちからお年寄りまで、じっくりと島民の皆さんの理解を得ながら、自分で健康管理ができない猫たちのQOL（猫QOL）を向上させ、観光客も巻き込んでの猫ファーストな観光地域づくりを目指しています。


■「推し猫探しイベント＋猫島サミット企画会議」 実施概要
日時 ： 2023年10月15日（日）11：00～15：00（予定）
会場 ： 熊本県上天草市大矢野町湯島 シェアオフィス・コワーキングスペース「sea glass」　
参加者（予定） ： 事前申込された一般の皆さん（3名）、本学学生（10名）および教職員（3名）、湯島住民の皆さん（2名）
内容 ：
①島内を巡り「推し猫」探し
②猫の写真のマッピング「思い出のマップ作り」
③11月12日（日）開催予定の「猫島サミット（プレ大会）」に向けての企画会議
主催 ： ねこだんご（猫ファーストを研究する東海大学学生グループ）
備考 ： 本イベントは、公益財団法人日本離島センターが実施する「令和４年度離島人材育成基金助成事業」（活動助成型）による助成金を活用して実施します。

■スケジュール
9：30 上天草市大矢野町の江樋戸港集合 点呼
10：00 定期船にて湯島へ 10:30 湯島港着 徒歩にて「sea glass 」へ移動（約５分）
10：45 開会、開催趣旨説明、参加者自己紹介、本日の内容説明
11：00 グループ編成、ネコ探しミニツアーの方法について説明、アプリの使い方の説明
11：20 ネコ探しミニツアー
12：00 昼食
12：45 発見した猫の写真のマッピング「思い出のマップ作り」
14：00 猫島サミット（仮称）にむけての検討会議（15：30頃まで）
16：00 定期船にて江樋戸港へ（16：30 江樋戸港着 解散）

■「ねこだんご」の2年目の活動について
1年目（2022年）に作成した「住ニャン基本台帳（猫のデータベース）」をもとに、猫の頭数調査や行動記録を継続するほか、健康診断も実施します。今年開発した「猫マッピングアプリ」を用いて、データベースの活用の幅を広げます。観光客向けには、「猫QOL向上協力宣言書」による新たな入島ルールを提案します。そのほか、人口減少が著しい全国の“猫島”と連携して情報共有し、地域の持続可能性を考えます。

＜本件に関するお問い合わせ＞
東海大学フェニックスカレッジ熊本オフィス 入試広報担当
TEL.096-386-2608（直通）FAX.096-386-2765