東海大学スチューデントアチーブメントセンター 東海大学学生ロケットプロジェクト 自作ハイブリッドロケットの打ち上げ実験実施 各コンポーネントの性能評価へ ~大樹町での打ち上げ実験は5年ぶり通算15回目~

2023年02月22日

東海大学〔湘南校舎〕スチューデントアチーブメントセンターの「東海大学学生ロケットプロジェクト」では、3月1日(水)、北海道大樹町多目的航空公園および指定保安区域において、5年ぶり通算15回目となる、自作ハイブリッドロケットの打ち上げ実験を実施いたします。

ハイブリッドロケットは、一般的に固体の燃料と液体の酸化剤を反応させることで推力を得るロケットです。今回打ち上げる機体には、燃料にワックス燃料を、酸化剤に亜酸化窒素を利用する自作ハイブリッドロケットエンジン「THR-F810L」を搭載。主な構造材は市販の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で、一部のチューブにはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)も併用して軽量化を図っています。打ち上げには同プロジェクトの学生25人が参加し、全長5mの発射台を含めてすべて自作の発射支援設備を使用して到達高度地上400mを目指します。学生たちは本実験をとおして、自作ロケットの各コンポーネントの性能を評価します。

同プロジェクトでは、1995年の設立以来、宇宙技術者を志す学生たちが集い、小型ハイブリッドロケットの開発を通じて、机上では学べない宇宙理工学の実践的な知識・技術の習得に努めています。

本学では、総合学園としてのリソースを活用し、集いと交流をとおして教育・研究の成果を広く社会に還元することで、よりよい社会づくりに貢献していきたいと考えています。学生たちによる本取り組みもそうした本学の考えを具現化するものです。

■実施概要
実施日 : 3月1日(水)※予備日3月2日(木)~4日(土)
実施予定時刻 : 9:30~10:00(うち、9:20~9:30は航空機回避のため打ち上げを自粛)
※気象条件などにより、上記時間内に打ち上げ実験が実施できない場合、11:00~11:45、13:00~13:35、15:00~15:35に繰り下げて実施いたします。
使用ロケット : ハイブリッドロケット57号機(TSRP-H-57)
打ち上げ場所 : 大樹町多目的航空公園(北海道広尾郡大樹町美成169)
参加学生
(予定) : 東海大学スチューデントアチーブメントセンター「東海大学学生ロケットプロジェクト」所属の学生メンバー25人
教員責任者 : 那賀川 一郎(東海大学工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻 教授)
学生責任者 : 豊田 瑞樹(東海大学工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻 2年次生)

■ハイブリッドロケット57号機 機体仕様
名称:ハイブリッドロケット57号機(TSRP-H-57)
実験目的:ハイブリッドロケット57 号機の打ち上げ実験を通して、各コンポーネントの性能の実証を行う。
全長:2.045m
直径:154mm
乾燥重量:10.275kg
エンジン:THR-F810L
燃料:ワックス燃料
酸化剤:亜酸化窒素
回収方法:1段階パラシュートによる減速落下
予想高度:400m
落下範囲:射点より半径1km以内
搭載物:ハイブリッドロケットエンジン、バルブシステム、835ccタンク、ノーズロック機構、慣性計測装置、GNSS搭載計器、バルブ制御装置、テレメータ、カメラ、無火薬式分離機構、アブソーバー、メインパラシュート(自作)

<この件に関するお問い合わせ先>
東海大学スチューデントアチーブメントセンター 担当:村井・正木
TEL.0463-50-2504(直)

■発射場地図 北海道広尾郡大樹町美成169※今回の実験実施にあたっては、安全確保に最大限考慮した上で、発射条件、保安区域を設定し、航空法第99条の2第2項の規定に基づき、国土交通省釧路空港事務所に打ち上げの届出を行っております。

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