東海大学学生ロケットプロジェクト 北海道大樹町で通算30回目となる自作ハイブリッドロケットを打ち上げ ~超音速下での打ち上げ見据え、確実な打ち上げと回収を目指す~

2025年02月25日

 東海大学〔湘南キャンパス〕キャンパスライフセンターのチャレンジプロジェクト「東海大学学生ロケットプロジェクト(TSRP)」では、37日(金)、北海道広尾郡大樹町において、3年連続通算30回目となる自作ハイブリッドロケット60号機の打ち上げ実験を実施いたします。今回は、数年後の超音速下での打ち上げ実験を見据え、確実な打ち上げおよび機体の回収を目指します。また、下級生が主体となって機体製作やプロジェクト運用を行い、TSRPを支える次世代人材の育成にも努めます。

 ハイブリットロケットH-60 号機.pngハイブリッドロケットは一般的に固体の燃料と液体の酸化剤を反応させて推力を得るロケットです。今回の機体には、燃料に固体ワックス燃料を、酸化剤に液化亜酸化窒素を利用する自作エンジンを搭載。ガラス繊維強化プラスチックチューブが主体のモジュール構造で軽量化を図っています。全長5mの発射台も自作です。実験にはTSRPの学生20人が参加。実験の様子はYouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/@TokaiSRP/videosでもライブ配信します。

 1995年の設立以来、TSRPには宇宙技術者を志す学生たちが集い、小型ハイブリッドロケットの開発を続けています。大樹町での打ち上げ実験は2004年から始まり今回が30回目。高度100km以上の宇宙到達を最終目標に実験を重ねています。机上では学べない宇宙理工学の実践的な知識・技術の習得に努めており、宇宙・航空関連の企業で活躍する卒業生も多数輩出しています。

 本学では、総合学園としてのリソースを活用し、集いと交流をとおして教育・研究の成果を広く社会に還元することで、よりよい社会づくりに貢献していきたいと考えています。学生たちによる本取り組みもそうした本学の考えを具現化するものです。

 

■実施概要

実施日

3月7日(金)※予備日3月8日(土)~10日(月)

※射場ではヘルメットの着用が必須のため、ヘルメットをご持参ください。

実施時刻

(予定)

9:30~15:40(予定) 

※打ち上がった時点で終了となります。

※実験前日の17時頃に実験日程をメールにてご案内いたします。

使用ロケット

ハイブリッドロケット60号機(TSRP-H-60)

打上場所

北海道広尾郡大樹町美成の農道

https://drive.google.com/file/d/1uW-OrCJRc0pPs6yKm9xeVLls3vTbubj9/view

実験目的

下級生への技術継承

参加学生

(予定)

東海大学キャンパスライフセンター「東海大学学生ロケットプロジェクト」所属の学生メンバー20人

協力団体

北海道広尾郡大樹町役場、SPACE COTAN株式会社、インターステラテクノロジズ株式会社、北海道警察広尾警察署、東京空港事務所、航空交通管理センター、札幌航空交通管制部、航空大学校帯広分校、アナログ・デバイセズ株式会社、アンシス・ジャパン株式会社、株式会社サードウェーブ、株式会社ミスミグループ本社、株式会社JVCケンウッド、ヒロセ電機株式会社、STマイクロエレクトロニクス株式会社、RAMXEED株式会社など(協賛団体、借用・安全管理の面でお世話になる団体を含む)

教員責任者

川端 洋(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻 講師)

学生責任者

小倉 丈(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻 2年次生)

 

■ハイブリッドロケット60号機 機体仕様

名称

ハイブリッドロケット60号機(TSRP-H-60)

構造

ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)チューブを主体としたモジュール構造

全長

1.9m

直径

154mm

乾燥重量

11kg

モーター

THR-210L 改

燃料

固体のワックス燃料(ロウ)

酸化剤

液化亜酸化窒素

コンポーネント

バルブシステム、搭載計器「すばる1.2」、独自開発のパラシュート放出機構「不知火Ⅲ」「盃」、パラシュート、ノーズコーン

ハイブリットロケットH-60 号機➁.png

発射場地図.png

 

 

 

 

 

 

 

 

撮影可能場所.png

 

・実験当日はハイブリッドロケットの打上支援装置やランチャ(発射台)が敷設されています。TSRPメンバーのほとんどは射点(ロケットを発射する地点)で作業を行います。

・打上支援装置からは配線が伸びていますので足元にご注意ください。

・ランチャからハイブリッドロケットが飛翔しますので、ランチャの上をまたがないでください。

・ランチャを立てた時は、その下を通らないでください。

・射点で無人カメラの設置は可能ですが、ロケット火炎等で損傷を受けた場合は責任を負いかねます。

・射点から150m離れた退避所(報道関係者やTSRPメンバーがロケットの打ち上げを見守る場所)での撮影時はTSRPメンバーが同行します。三脚をご用意いただけると撮影しやすくなります。

・音や光に反応するセンサーは使用可能ですが、試験に影響を及ぼす可能性があるため、電波を使用した撮影は禁止します。

・射場(農道を含む実験のためにお借りしている場所)ではヘルメットの着用が必要です。ヘルメットはご持参ください。

・安全面への配慮でTSRPから指示を出す場合がございます。その際は必ず従っていただけますようご協力をお願いいたします。

・TSRPが指定する場所以外への立ち入りは禁止いたします。

・火気厳禁です。

・射場では走らないでください。

・車両等は指定した場所に駐車してください。

・ハイブリッドロケットの発射を指令する点火所には、主要メンバーが配置されます。

・TSRPへのご取材については実験前の概要説明時と実験後の囲み取材において行ってください。

<問い合わせ先>

東海大学キャンパスライフセンター 担当:村井、正木

 TEL0463-50-2504(直通) E-mailproject-kakari@tokai.ac.jp

※土日は休業日のため、対応致しかねます。

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