"沈黙の臓器"肝臓 肝疾患の最新事情を学ぶ市民公開講座 ~奈良宣言2023とは?治療法や検査値の見方、医療費助成までを専門家が解説~

2024年08月14日

 東海大学医学部付属病院肝疾患医療センターでは、9月7日(土)14:00から、肝疾患の診断・治療、予防法、医療費助成までをわかりやすく解説する「市民公開講座」を開講いたします。

 

 "沈黙の臓器"と言われる肝臓。日本では成人の3人に1人が肝機能に異常があるとされるものの、肝臓特有の性質から自覚症状が現れにくく、多くの人は病院で検査や治療を受けていないのが現状です。近年は、食べ過ぎや飲み過ぎなど生活習慣が原因のいわゆる脂肪肝を基礎疾患とする慢性肝疾患が増えてきました。特に食べ過ぎによる非アルコール性脂肪肝炎は、放置すると肝硬変や肝細胞がんへと進行することが知られています。こうした中、日本肝臓学会では2023年、かかりつけ医と専門医の診療連携により、肝疾患の早期発見・早期治療に繋げることを目的として「奈良宣言2023」を採択。一般的な健康診断の血液検査で測定されているALT値が30を超えていた場合、かかりつけ医等を受診するよう勧めています。市民公開講座.png

 

 今回の講座では、当病院の消化器内科、画像診断、臨床検査、栄養学の専門家がそれぞれの立場から、さまざまな肝疾患の治療法や検査値の見方、肝臓にやさしい食事などについて講演します。また、神奈川県がん・疾病対策課から鈴木信之氏を迎え、肝疾患の医療費助成について解説していただきます。講座の最後には、参加者の皆さまから寄せられた質問・相談にお答えする時間も設けています。

 

 当病院は、肝炎対策基本法に基づき、神奈川県から「肝疾患診療連携拠点病院」に指定されており、肝疾患医療センターが中心となって、地域医療機関や専門医療機関との肝疾患地域連携パスを運用しています。また、診療・研究成果の還元に努めるため、肝疾患をお持ちの方やそのご家族、地域の皆さまを対象とする公開講座のほか、医療ソーシャルワーカーや看護師、医師による相談窓口を設置しています。今後もこうした公開講座などをとおして、当病院が有するさまざまな知見や研究成果の社会還元に努め、よりよい地域社会づくりに貢献してまいります。

 

 

 ■開催概要

日時

2024年9月7日(土)14:00~16:00

会場

東海大学医学部付属病院 松前記念講堂1階(神奈川県伊勢原市下糟屋143)

講演

【総合司会】

東海大学医学部付属病院肝疾患医療センター センター長 加川 建弘

【第一部】

講演1「奈良宣言2023 からみた脂肪肝診療」

講師/東海大学医学部消化器内科学 講師 荒瀬 吉孝

講演2「肝硬変・肝がんの診断と治療」

講師/東海大学医学部消化器内科学 講師 鶴谷 康太

講演3「画像診断の見方」

講師/東海大学医学部画像診断学 助教 関口 達也

【第二部】

講演4「健康診断・病院受診時の肝臓関連の検査値の見方」

講師/東海大学医学部臨床検査学 教授 後藤 和人

講演5「肝臓にやさしい食事」

講師/東海大学医学部付属病院栄養科 安積 正芳

講演6「肝疾患の医療費助成」

講師/神奈川県 がん・疾病対策課 鈴木 信之 氏

参加方法

事前申込不要。当日は直接会場にお越しください。

※ご質問等がある場合は事前にFAX・E-mailにて受付いたします。

FAX:0463-94-9058、E-mail:i-soumu@tokai.ac.jp

参加費

無料

主催

東海大学医学部付属病院

後援

神奈川県、伊勢原市、足柄上医師会、小田原医師会、茅ケ崎医師会、中郡医師会、秦野伊勢原医師会、平塚市医師会

<本件に関するお問い合わせ・一般の方からのお問い合わせ>

東海大学医学部付属病院 事務部事務課(総務) 市民公開講座受付

TEL.0463-93-1121(代表)内線2012~2014

 

 

 

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