東海大学海洋科学博物館 新種「フカミトラザメ」を特別展示 ~伊豆諸島近海の水深100~600mで発見、2021年1月に新種として報告~

2022年03月18日

▲フカミトラザメ
東海大学海洋学部の海洋科学博物館では、3月22日(火)~5月8日(日)までの期間、本学大学院の修了生らが発見した新種「フカミトラザメ」の特別展示を開催いたします。なお、本展は新種発見に貢献した下田海中水族館との共催となります。

東海大学大学院修了の伊藤菜波氏、東海大学海洋学部卒業の藤井美帆氏、および東海大学海洋学部の野原健司准教授、田中彰客員教授らの研究グループは、伊豆諸島近海から新種のサメ類を発見し、フカミトラザメ(学名Scyliorhinus hachijoensis)と命名しました。今回は、当館が所蔵する新種記載に用いられた副模式標本(全長約40cm)を特別展示いたします。また、共催の下田海中水族館では、フカミトラザメの生体が展示されます。

<フカミトラザメについて>
 メジロザメ目トラザメ科に分類される。伊豆諸島(八丈島、御蔵島および鳥島)近海の水深100~600mから発見された。底生性で小型の魚類や甲殻類を捕食する。他のトラザメ科魚類のうち日本近海にも分布するトラザメScyliorhinus trazameと似ているが、両種は臀鰭(しりびれ)の高さ、胸鰭(むなびれ)の形、卵の表面構造などの形態的特徴のほか、ミトコンドリアDNAの塩基配列によっても明確に区別される。新種記載論文は2021年1月20日に国際学術誌『ZOOTAXA』に掲載された。

 当館では、総合大学である東海大学のさまざまなリソースを活用し、集いと交流をとおして教育・研究の成果を広く社会に還元し、よりよい地域社会づくりに貢献したいと考えています。今回の特別展示もそうした考えを具現化するものです。

■特別展示「新種のサメがみつかった!」概要
会期 : 2022年3月22日(火)~5月8日(日)
開館時間 : 9:00~17:00(最終入館時間16:30)
会場 : 東海大学海洋学部博物館 海洋科学博物館(静岡県静岡市清水区三保2389)
入館料 : 【海洋科学博物館】
大人(高校生以上)1,500円、小人(4歳以上)750円、
シニア(65歳以上)割引750円
※自然史博物館とセットになった共通券も販売しています
休館 : 毎週火曜日(春休み期間:3月22日、29日、5月3日は営業)
共催 : 下田海中水族館

<この件に関するお問い合わせ>
東海大学海洋学部博物館 担当:杉林・手塚・青木
TEL. 054-334-2385

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