3Dプリンターで再現した古代アンデスの楽器の実験演奏を実施~X線CTスキャンにより、本学所蔵のアンデス・コレクションの中に土製楽器を発見~

2019年05月23日

東海大学[湘南キャンパス]では、5月27日(月)17:30より、古代アンデスの土製楽器を3Dプリンターで再現したレプリカの実験演奏を実施いたします。

本学文化社会学部アジア学科准教授の山花京子を中心とする研究グループは、2018年度より本学イメージング研究センターⅰ)において、本学が所蔵するアンデス・コレクションⅱ)のX線CTスキャンを行っています。その過程でこのほど、同コレクションの中に「楽器」の役割を果たす土器が含まれていることが明らかになりました。今回は、それらの土製楽器をCT画像から3Dスキャンデータに変換し、それをもとに3Dプリンターで出力して、現物と寸分違わない樹脂製の3Dレプリカを作成しました。作成したレプリカは、「多列笛(アンタラ)」(ナスカ文化期)、「ほら貝(プトゥトゥ)」(モチェ文化期)、「トラペット(トランペット)」(レクワイ文化期)、「男性彩画把手付双胴壺」(ワリ文化期)の4種類です。
実験演奏当日は、本学教養学部音楽学課程教授の松本奈穂子や本学吹奏楽研究会などによる協力のもと、本学内で最も音響設備の整ったスタジオを使用して、古代アンデスの楽器の音色を検証し音階などを記録します。なお、演奏は本学吹奏楽研究会の学生が担当します。

本学では、多様な人材が対話と協働をとおして結集し次代の課題に挑戦するとともに、教育・研究の成果を広く社会に還元し、よりよい社会づくりに貢献したいと考えています。この度の文理融合による研究の推進も、そうした本学の考えを体現するものです。

■開催概要
日    時:2019年5月27日(月)18:00~19:00(報道受付17:30)
会    場:東海大学湘南キャンパス10号館3階スタジオソナーレ
       (神奈川県平塚市北金目4-1-1)
スケジュール:18:00~18:30 楽器レプリカの音を出し(録音・録画)
       18:30~19:00 小曲のアンサンブルを試みる
演    奏:本学吹奏楽研究会 学生3名

ⅰ)東海大学イメージング研究センター
2016年8月、「見ること」に特化した産学協同による私立大学初の共同利用施設として開設いたしました。本センターの設置は、この分野で世界最先端の技術を持つ株式会社ニコンインステックとの包括協定の締結によって実現しました。大学と企業がタッグを組んで光学機器の新たな活用法や医学、理学、工学など幅広い分野で独創的な研究の創造を目指す世界に先駆けた施設です。

ⅱ)アンデス・コレクション*1
南米で栄えた「アンデス文明」のうち紀元前14世紀から紀元後16世紀までの歴史を物語る土器や布製品など1892点で構成されています。その質と量は日本の大学や博物館が所蔵する資料群としては最大級のものとして高く評価されています。

■本件に関するお問い合わせ
東海大学 大学広報部企画広報課 担当:喜友名・佐藤・水谷
TEL.0463-50-2402 FAX.0463-50-2215
男性彩画把手付双胴壺(ワリ文化期)
トラペット(トランペット)(レクワイ文化期)
ほら貝(プトゥトゥ)(モチェ文化期)
多列笛(アンタラ)(ナスカ文化期)

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