和食に合う「出汁(だし)パン」を学生が企業と共同開発~12月20日(木)から静岡市内のパン店「ピーターパン」にて発売開始!~

2018年12月19日

東海大学海洋学部水産学科食品科学専攻の後藤慶一教授の研究室に所属する浅野滉人〔あさの ひろと〕さん(4年次生)は、静岡県内でパン店「ピーターパン」を4店舗運営する株式会社ウィンウィン(所在地:静岡県静岡市駿河区敷地1-16-1、代表取締役社長:甲賀照之)と共同で、「和食に合うパン」をコンセプトとした「出汁パン」を開発いたしました。同社では、この「出汁パン」の販売を12月20日(木)12時頃より、ピーターパン するが工房(所在地:静岡市駿河区敷地1-16-1)にて開始いたします。

なお、出汁パンの商品名については、開発段階から応援をしていただいたK-mixラジオ(静岡エフエム放送)「おひるま協同組合」の番組内で公募が行われ、本日12月19日(水)11:30から放送の同番組の中で発表されました。
 
出汁パンは、米粉を主原料とし、水の代わりに出汁を使っています。また、出汁パンの命とも言える出汁には、パンとの相性が抜群の地元静岡産のかつお節からとったものを使用。油脂の種類やパンの形状、焼き目などにもこだわり、このほど完成に至りました。そのままでも出汁の香りがほのかに漂い、もちもちとした食感が特徴の出汁パンですが、ほかの食材との組み合わせについては、調理科学が専門の東海大学短期大学部食物栄養学科・高塚千広准教授の監修のもと、フライまたはバターソテーしたシイタケ、海苔、茹でシラス、竜田揚げなどとの相性が特に良いことがわかりました。

本学では、教育・研究の成果を広く社会に還元し、より良い地域社会づくりに寄与していきたいと考えています。学生のこうした取り組みも、そうした本学の考えを具現化するものです。


■開発ストーリー(東海大学海洋学部水産学科食品科学専攻 後藤慶一教授)

今年の春、後藤研究室に配属された4年次生の浅野滉人〔あさの ひろと〕さんから、卒業研究の課題として、パンに関する研究をしたいとの申し出がありました。商品に近い応用研究をしたいとの浅野さんの意向があり、同研究室出身でパンメーカーに勤務するOBに相談したところ、水の代わりに出汁を使ったパンは、なかなか美味しいものができないので、それをテーマにしてはどうかとのコメントをもらいました。静岡はかつお節の一大産地でもあり、水産学科食品科学専攻で取り組むには格好のテーマです。浅野さんは、水を出汁に代えただけでなく、せっかく開発するのであれば、「和食に合う」出汁パンを開発しようと研究目標を立て、卒業研究がスタートしました。また、パンの製造・販売に関しては、静岡市に拠点を置くパン店「ピーターパン」を運営する株式会社ウィンウィンにご協力をお願いし、快諾していただきました。
 
出汁パン開発にあたっては、パンに使う粉の種類、油脂の種類、形状、焼き目、そして要の出汁の種類と、さまざまな組み合わせで試作を繰り返しました。中でも出汁の種類の検討には、大きな苦労がありました。例えば、同じかつお節でも製法の差異がパンに大きく影響してしまうため、昆布やシイタケなどとの組み合わせを含めると、相当な試作回数となります。最終的には、清水区蒲原の有限会社西尾商店製のかつお出汁が最もパンとの相性が良いと判断し、ようやく出汁の種類が決定。そのほか、パンに使用する粉や食感、油脂などの基礎検討を行い、方向性が定まったところで、試作の主軸がピーターパンに移りました。その後も「和食に合う出汁パン」をコンセプトに、多くの方に親しんでもらえるよう、試作と評価を繰り返し、最終的な処方が決まりました。

そしてこの度、ピーターパン するが工房(静岡駿河店)およびピーターパンF(藤枝市五十海スーパー富士屋の店内)にて、12月20日(木)より、販売が開始されることが決まりました。



■商品概要
商品名  :和食に合う出汁パン「“和”(なごみ)だしパン」
価格   :150円(税込み)
販売開始日:12月20日(木)12:00頃より(個数限定)
販売店舗 :ピーターパン するが工房(静岡駿河店)〔所在地:静岡市駿河区敷地1-16-1〕
      ピーターパンF(藤枝市五十海スーパー富士屋の店内)〔所在地:藤枝市五十海353-2〕


■本件に関するお問い合わせ
東海大学 清水事務課 担当:石田・石神・逆井
TEL.054-334-6913(直通)


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