CTとはComputed Tomography:コンピューター断層撮影法の略であり、CT検査はX線を使って身体の断面を撮影する検査です。
体内の様々な病巣を発見することができますが、特に心臓、大動脈、気管支・肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に関しては、優れた描出能が知られています。
頭部CT検査は、頭の中の淡い病気の変化を鮮明に写し出すことが可能です。 脳内の出血や交通事故などによる骨折の状態を素早く、詳細に調べることが可能です。
胸部CT検査は、肺や気管、気管支などの病変を見つけるために行なわれます。
撮影時には、10秒程度の息止めをしていただきます。
当院では、肺がん検診を人間ドックのオプションとして受けることが可能です。
肺がん検診(人間ドックオプション)
日本人の死亡原因の第1 位はがんで、第2 位は心疾患、第3 位は脳血管疾患となっており、3 人に1 人はがんによって死亡します。その中で最も多いのが肺がんです。肺がんはある程度進行してからでないと症状が出づらく、見つかった時にはすでに進行しているケースも少なくありません。
いかに早期に発見できるかがその後の治療に重要となってきます。
そこで当院では低線量CT 肺がん検診をお勧めいたします。最新鋭のマルチスライスCT を使用し、レントゲン写真では見つけにくい病変も早期に発見することが可能になります。
腹部CT検査は、臓器(肝臓、腎臓、膵臓など)や血管の状態を調べることが可能です。撮影時には、10秒程度の息止めをしていただきます。急性腹症の原因や腫瘍性病変などの病気の性質を調べるため造影剤を使用することもあります。
造影剤を静脈の血管内に注入してCT検査をすることにより、血管の状態を調べることが可能です。
CT画像をコンピューター処理することにより、立体的な画像(3DCT)を作ることができます。血管の形態が視覚的に理解でき、診断にも有用です。
心臓には心臓の筋肉を栄養する冠動脈と呼ばれる血管があります。
この冠動脈が動脈硬化によって狭窄や閉塞を起こし、狭心症や心筋梗塞を発症します。
冠動脈の状態を検査する方法の一つに心臓CT検査があります。
冠動脈の形態、血管の狭窄を起こす原因となる石灰化の有無などが評価できます。
血管の狭窄がある場合その狭窄の度合いも把握できます。
検査の目的によっては造影剤を使用することがあります。造影剤を使用することによって血管や病変がわかりやすくなります。
CT検査で使用する造影剤はヨード造影剤で、腕の静脈から注入します。このとき少し身体が熱く感じることがありますが、一時的なものなので心配ありません。稀に造影剤による副作用が起こることがあります。副作用の症状のほとんどは、吐き気、嘔吐、くしゃみ、じんましんなどの軽度なものですが、きわめて稀に血圧低下や呼吸困難などの重篤な症状が現れる場合があります。副作用が生じたときにはすぐに適切な処置がとれるようにしておりますので、安心して検査を受けてください。また、きわめて稀に検査終了数時間から数日後に副作用が現れることもあります。その場合にはすぐに病院に連絡してください。
なお、次の項目に当てはまる方は、造影剤を慎重に投与するもしくは使用しないで検査をする場合がありますので、検査前に確認させていただいています。
造影剤は腎臓から尿中に排泄されるため、検査後は水分を多めに摂るようにしてください。また、造影剤は母乳に移行しますので、検査後48時間は授乳を中断していただくようにしています。
どのようにして検査を行うのですか?
CT装置の寝台に寝ていただき、大きな円筒状の穴の中を寝台が移動しながら撮影を行います。目的臓器によっては、息止めをしていただきます。
CTの円筒状の穴には頭から入るのですか?それと足側ですか?
寝台に寝る向きは、検査部位や検査目的によって異なります。
息止めはどのくらいですか?
検査部位、体格、CT装置の種類によって異なりますが、5秒~20秒ほどです。
検査時間は?
検査部位、造影剤の使用の有無によって異なりますが、約5分~20分ほどです。
食事制限は?
造影剤を使用する検査がある方は、食事を摂らないでいただいております。午前中に検査がある方は朝食を、午後に検査がある方は昼食を控えてください。その理由は、造影剤を使用した際、副作用が起き、嘔吐による誤嚥を未然に防ぐためです。但し、水やお茶などの水分は摂っていただいて全く問題ありません。しかし、当日にCT検査以外に水分制限のある検査を受ける方は、控えてください。
検査中に異常を感じたら?
検査室のCT装置にはマイクがついていますので、気分が悪くなったり、聞きたい事がある場合は声に出しておっしゃってください。
造影剤を注入中、全身が温かく感じますが大丈夫でしょうか?
造影剤が体内の浸透圧より高いことが原因です。
体内では浸透圧のバランスが保たれた状態ですが、高浸透圧の造影剤が血管に注入されるとそのバランスが乱れます。バランスを戻そうと血管内や体内からの水分が移行し、血漿量が増加することで血管が拡張します。血管拡張により熱感が起こります。
熱感は一次的な作用です。それ以外に吐気や息苦しさなどのアレルギー症状があった場、スタッフに声を掛けてください。
体の中に金属がありますが検査に影響はないですか?
手術などで体の中に残っている金属は問題ありません。しかし、植込み型除細動器または一部の心臓のペースメーカーについては不具合がでる可能性がありますので事前にお知らせください。
当院のCTは、128列のマルチスライスCTでSiemens社製のSOMATOM Definition AS+という最新の装置です。
東海大学医学部付属大磯病院
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